舞台衣装とかその他諸々
ブログでははじめましてな美甘です。
今日はSimplex[ ]Creareの衣装担当としてのブログとなります。
前回の公演「雨」の衣装が好評だったようで、とても嬉しく思います。
まず今回の作品の衣装に関しては、兄妹の衣装に拘りました。
ある種、舞台衣装は「普通な服」でない方が好ましいです。
何故ならば、その世界をお客様が見た時に一番最初の情報源として衣装があります。
役の人間性、全体的な世界観を理解する上で、第1の視覚効果として舞台衣装はあります。
言うなれば役者が使える最大の道具なのです。
そうなると、作り手としてはぎりぎりまで演出の方と衣装についての打ち合わせは必要となってきます。
衣装を作って、はい、終わり。というのは舞台衣装を手掛ける上で一番の怠慢となるのです。
世界観の統一は最後の最後まで、演出の方と練り合わせる事が舞台衣装の仕事なのでしょう。
私はそう思っています。
逆に、私が衣装に絡まず、出演するだけであってもその意識は持つようにしています。
衣装を大事にするというのは、先程も書いた通り、役の最大の道具を大事にするという事に繋がります。
早替え等の特殊な環境を除き、衣装は大事に扱う物です。
小道具などには相当気をつけるかもしれませんが、着ているものとなると気が抜ける事が多いです。
よく見かけるのが、
衣装を着たままメイクをする
衣装を着たままお手洗いに行く
衣装を着たまま土足の場所に座り込む
少し考えればその行動のリスクというものは理解できるでしょう。
衣装の扱いは役者の人間性が出ます。
少しばかり、衣装という物に関して、初心にかえってみる事も大事かもしれません。
そうすると役への接し方も今までとは違ってくる可能性もあります。
最終的には人や物への感謝というところに繋がります。
感謝がなければ大勢の人間と何かを作り上げる事など不可能なのです。
舞台の仕事というのは、ある意味全てが特殊ではあります。
異空間を作るなら尚の事、根底には人間らしさが必ず必要となってくるのではないでしょうか?
独り善がりでは出来ない事だからこそ、舞台関係の世界は面白いのです。
その分、自分の思い通りにならない事や、精神的・肉体的に苦しい時間もあります。
ですが、それでも本番を終えた時に楽しかったと思える物なんです。
私の経験上、そう思えないのなら、独り善がりな公演になっている証拠です。
衣装の事から派生して色々と書き連ねましたが、公演を終えた今の私が書きたかった事は以上です。
次からはゆるっとした内容であったり、団体の事であったりを書いていければと思っております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
Mikamo